離山に訪れるようになり二年が経ち、移住してから半年が経った。七十二候(しちじゅうにこう)と呼ばれるように、五日毎にダイナミックに表情が変わり、常に生死混濁に動き続ける山のことを実感すればするほど、
昨今の環境アートと呼ばれるような「自然を都市空間に迎える」作品群に一抹の違和感を覚えるようになった。
本作は、そのような自然を招聘するインスタレーションに対するオルタナティブとして、自然にお邪魔するイントゥースタレーションを思考する習作である。
作品に歩み入り、切り取られた——ただし生きている——自然と、透けた森を楽しんでいただきたい。
り続ける。
アーティスト|立石従寛